14年間お世話になった顧問税理士が廃業…！
突然ですが、あなたは現在の顧問税理士に満足していますか？
私の場合、14年間にわたりお世話になってきた顧問税理士が、健康上の問題で急遽廃業されることになり、右も左もわからないまま新たな税理士を探すことになりました。
長年のお付き合いがあったため、正直なところ「税理士探しってどうやるんだろう？」という状態からのスタートでした。特に、会計処理や年末調整は「弥生会計」のシステムを使いこなしていたため、税理士の先生にはそれほど深く関与していただかず、決算書作成や消費税申告、そして万が一の税務調査時に相談に乗っていただければ十分という状況でした。
そのため、今回の税理士探しでは「できるだけ割安な報酬で、必要なサービスだけをしっかり提供してくれる税理士」という条件を重視することにしました。
マッチングサイトで見積もりを取って驚愕！税理士報酬の大きな開き
「それなら、まずは税理士のマッチングサイトで探してみよう！」と、早速いくつかのサイトに登録し、見積もりを取り始めました。
しかし、ここで驚くべき事実に直面したのです。
複数の税理士から見積もりをいただいた結果、なんと月額報酬で最大23,500円もの違いがあったのです。さらに、決算書作成費用についても3万円程度の開きがあることが判明しました。
「同じようなサービス内容なのに、どうしてこんなに報酬が違うのだろう？」
この大きな金額差に直面し、これは「税理士探しのノウハウ」として皆さんにもお伝えすべきだと強く感じました。そこで今回は、私の実体験から得た「賢い税理士探しのポイント」を、具体的な金額差の理由とともにご紹介したいと思います。
賢い税理士探しのノウハウ3選
税理士探しは、企業の規模や業種、求めるサービス内容によって最適な選択肢が異なります。しかし、共通して押さえておきたいポイントは以下の3点です。
1. 求めるサービス内容を明確にする
「決算書作成と消費税申告だけでいいのか」「節税対策のアドバイスも欲しいのか」「資金繰りの相談にも乗ってほしいのか」など、具体的にどのようなサービスを税理士に求めているのかを明確にすることが最も重要です。
私の場合、「弥生会計で会計処理を自社で行えるため、最低限の関与でOK」というスタンスでした。しかし、税理士事務所によっては、記帳代行までがセットになっているなど、提供されるサービス内容がパックになっていることもあります。
【ポイント】
- 自社でどこまでできるのか、何を税理士に任せたいのかをリストアップしましょう。
- 見積もりを取る際には、そのリストを提示し、不要なサービスが含まれていないかを確認しましょう。
2. 相場を知るだけでなく、見積もり内容を徹底比較する
前述の通り、同じようなサービス内容に見えても、税理士報酬には大きな開きがあります。これは、税理士事務所の規模、得意分野、提供する付加価値など、さまざまな要因が絡み合っているためです。
複数の税理士から見積もりを取る際は、単に金額の大小で判断するのではなく、以下の点を比較検討しましょう。
- 月額顧問料に含まれるサービス内容（訪問回数、電話・メール相談の頻度など）
- 決算料に含まれるサービス内容（消費税申告書の作成、税務調査時の立会い費用など）
- オプション料金の有無と内容（年末調整、償却資産税申告、税務調査対応など）
- 料金体系の明確さ（不明瞭な項目はないか）
今回の見積もりでは12社で相見積もりをした結果、月額の税理士報酬で最大23,500円、決算書作成費用で3万円程度の差がありましたが、その差額がどこから来るのかを細かくヒアリングすることで、納得のいく選択ができるようになります。例えば、一見高額に見える税理士でも、手厚いサポートや専門的なアドバイスが含まれている場合は、結果的にコストパフォーマンスが良いということもあり得ます。
【ポイント】
- 最低3社以上の税理士から見積もりを取りましょう。
- 見積もり書に記載されているサービス内容と料金体系を細かく比較検討し、不明点は必ず質問しましょう。
3. 担当者との相性とコミュニケーション能力を見極める
税理士とは、会社の経営に関する重要な情報を共有し、時にはデリケートな相談をすることもあります。そのため、専門知識はもちろんのこと、担当者との相性やコミュニケーションの取りやすさは非常に重要です。
初回面談やオンラインでの打ち合わせを通じて、以下の点を確認しましょう。
- 質問に対して分かりやすく説明してくれるか
- こちらの話に耳を傾け、親身になってくれるか
- レスポンスは早いか
- 専門用語を多用せず、噛み砕いて話してくれるか
「この先生なら安心して相談できる」という信頼関係を築けるかどうかが、長期的なパートナーシップを築く上で最も大切な要素となります。
【ポイント】
- 実際に税理士と話す機会を設け、人間性やコミュニケーション能力を確認しましょう。
- 初回相談は無料で行っている税理士事務所も多いので、積極的に活用しましょう。
まとめ
今回の急な税理士探しを通して、税理士報酬の「リアル」と、賢く税理士を選ぶための具体的なポイントを身をもって知ることができました。
「割安な税理士が良い」というのも一つの選択肢ですが、最も大切なのは、自社のニーズに合致し、信頼できる税理士を見つけることです。
ぜひこの記事を参考に、あなたの会社にとって最適な税理士を見つけてください。
